民主主義化の民間企業の姿

総量規制が導入される以前は、自分にいくら借金があるのかは本人が把握することが大切でした。つまり、金融業者は独自の判断で、返済可能と判断すればいくらでも貸付けていました。そのために「たぶん200万円くらいかな?」という人がほとんどでした。個人の自由に業者も国もまかせっきりともいえる状況でした。

ですから、金融業者も利益である、利息を得るためになるべく多くの貸付を行っていたのです。追加融資の誘いの電話や、新規の基準が今より甘かったり。企業である以上「利益の追求」は当然ともいえます。金融業以外の業種でも同じ行動をとっています。それが、民主主義化の民間企業の姿です。

このような状況であったあため、返済能力を超えた借入れをしてしまった人や、返済のために借入れをしてしまう人など、多重債務者が増えるのが当たり前の状態でした。もちろん金融業者も、貸し倒れをするわけにはいきませんから、独自の基準で融資をしないという判断をしていましたが、あくまでも業者次第だったのです。

そういった多重債務者などを出さないという目的もあって、貸金業法の改正が行われました。その中で利用者である借り入れたい側に関係するのが総量規制であり、その内容が「年収の3分の1を超えない額」という条件が設けられたのです。ある意味、無関心であった国がようやく重い腰を上げたような改正といえるでしょう。

腰を上げたのには次のようなことが理由の一部です。野放し状態であったため、闇金業者が横行し多重債務者が増え、その結果自己破産や債務整理などの民事再生などの急激な増加などがあります。
規制の結果、救われた人もいれば大手消費者金融業者などで経営悪化に陥ったり、賛否両論の的にもなっています。

また規制の完了まで段階を踏んでいるため完全施行の前から準備として、すでに年収の3分の1を超えている人に3分の1以内になるよう、金融業者との折り合いを付けるよう通知を送る処置も取られていました。

前述のように、賛否両論の的になっているとはいえ、あくまでも目的は悪徳業者が増えないように、また減るようにとし、また多重債務者の増加に歯止めをかけ債務整理などでの利用者・企業へのダメージを減らそうという姿勢は少なくとも評価出来るのではないでしょうか。

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