国にしても個人にしても、お金の回り方と言うのは好不況に左右されます。不況が長引くと、それだけお金が回りにくくなり、借金をせざるを得ない人が増えてきます。この原則は世界共通なのですが、それにまつわる諸事情と言うのは国によって様々です。
日本に目を向けてみると、随分と不況が長引いています。もう、若い世代はバブル時代の景気のよさを知らないかもしれませんね。高ければ高いほど物がよく売れ、ピンクのドンペリが一日でダース単位でなくなっていた時代です。日本企業の海外進出も目覚しく、エンパイヤ・ステート・ビルを買収したことなどがニュースになっていましたね。映画会社を買収した会社もありましたが、これも隔世の感があります。
このように長引く不況で、日本でも借金をする人がこれまでに無く増えてきました。事業のための借金と言うより、生活費のために借金する場面が出てきたわけです。興味深いのは、こうした状況の中で、金融業そのものと言うよりも借金周辺ビジネスが盛んになっているという点です。
具体的には、借金の整理を手伝うビジネスや払いすぎた借金を取り戻すビジネスなどですね。過払い請求とか、債務整理といった言葉を聞いたことがあるかもしれません。実は、テレビのCMなどでかなり頻繁にこれらのビジネスが広告を打っているのです。広告料金と言うのは媒体によって異なるわけですが、テレビCMともなると、私たちの想像を超えた金額が必要です。つまり、借金を巡るビジネスは非常に儲かっているということを垣間見ることが出来ます。最近、テレビを見ていて驚いたのが、プロ野球の中継です。野球そのものよりスタジアムの広告に目を奪われてしまいました。一番頻繁に登場する場所、すなわちバックネット周辺に債務整理をする法律事務所の広告が載せられていました。そう、借金ビジネスは今や市民権を得ているばかりか、他を圧倒するほど勢いを増しているのです。
これらの借金にまつわるビジネスというのは、金融業そのものではありません。むしろ、金融業者から高利でお金を借りている人に依頼されて、借金を整理したり、過払い金を請求したりする仕事を指しています。